若手選手を育成してビッククラブに売るサッカークラブ

ヨーロッパには大小さまざまな規模のサッカークラブが存在しますが、有力選手をそろえることができるのはバイエルンやバルセロナなどのビッククラブに限られます。予算が少ないために他チームから選手を引き抜くことができないクラブは、自分で選手を育てて戦力とします。しかし、ビッククラブへ育成した選手を売る場合も多いです。優秀な選手を育てられるのなら、戦力を充実させて強豪チームの仲間入りを果たしたくなります。ですが成績に見合った年俸を払うことができず、高額年俸を提示できる大型クラブへ選手を手放さなければならない例も少なくありません。そこで育成したクラブは、できるだけ多くの移籍金がもらえるよう交渉します。規模が小さいのクラブにとっては、選手移籍によって得られる移籍金は重要な資金源となるので、選手を育てて売る育成機関のような役割を果たすクラブも多いのです。

成長

ヨーロッパでは自国のリーグでは優勝を狙える強豪クラブであっても、ヨーロッパ全体見るとビッグクラブとはいえない場合も多いです。例えばオランダのアヤックスは、エールディビジで優勝争いをするほどの実力のありますが、多くの有力選手を送り出している育成型のクラブでもあります。輩出した選手の中にはオランダ代表やレアルマドリードで活躍する選手もいるほどです。ビッククラブへの移籍実績が多くなると、ビッククラブでのプレーを目指す有望な若手選手もその育成型クラブに集まります。育成型クラブは経営を成り立たせるために選手を育てていますが、選手にとってはビッククラブへのステップアップの場という意味もあるのです。

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